おおひら歯科クリニック
歯は一度抜いたら取り返しがつかない
沖縄県浦添市で開業して22年になります。開業したての4〜5年は、教科書通りに虫歯を削って詰め物をし、抜かないといけない歯は抜き、欠損した歯の両側の歯を削ってブリッジにするという治療を当たり前のように行っていました。
ところが、数年経つと削った歯がまた悪くなってしまう。虫歯になったり、歯周病になったりするのです。「歯の寿命を延ばすためには、本当は削らないほうがいい」と、自分なりの答えを出してからは、逆に、この治療法を行うことでストレスを感じるようになりました。
そんなときに出会ったのが、アメリカで行われている「ドッグスベスト」という新しい治療法です。
「ドッグスベスト」の治療は、虫歯をまったく削らないで、患部を洗浄し、無菌状態にしてペースト状のドックスベストを充填するだけ。しかも、治療期間が短く、そのペースト自体に殺菌効果があって、治療した部分の進行や再発がほとんどないという夢ような治療法です。「世の中には、同じ思いの人がいるんだ!」と、この方法に出会ったときは、本当にうれしかったですね。最近では、歯周病でグラグラした歯にも、抜かずに歯周病菌を自己免疫によって減らす「YM療法」という治療法を選択するようになりました。さらに、パーフェクトぺリオ水(歯周病の消毒液)の生成機や高周波治療器など最新機械を用いて、歯の延命治療を行っています。抜くのはいつでもできますが、一度抜いてしまったら取り返しがつきません。もちろん全患者様にこれらの方法が適用されるわけではありませんが、こうした治療を行うようになり、痛みがともなう治療を繰り返していた患者さんの数がグッと減りました。
今では、1日40〜50人いらっしゃる患者さんのうちの半数以上は、歯の予防にくる方たちです。月に1回、美容院に行く感覚で歯のメンテナンスにきて、バイ菌のつかない歯にする。そのシンプルなケアの繰り返しが一生自分の歯で食事をするための最良の方法だと思っています。
歯周病菌を放置するのは命を危険にさらすこと
歯周病の原因は、汚れの磨き残しだけではありません。ストレスや過労、睡眠不足からなることもありますし、タバコが原因のこともあります。女性の場合は妊娠してホルモンのバランスが変わり、歯周病になることもあります。
しかし、歯周病が怖いのは、歯を失うこと以上に、歯周病菌が糖尿病や脳梗塞、心筋梗塞といった内臓疾患を引き起こし、最悪の場合は死に至る恐れがあることです。「口の中の菌が、まさか、そこまで悪さをするなんて」と思うかもしれません。私もそう思っていた時期がありました。臨床データも目にはしていましたが、まさか歯周病菌が生死にかかわるような原因菌とまでは言えないのではないかと、どこか半信半疑でした。
ところが、その考えが覆される事態が起きました。私の妻の父親が心臓弁膜症で病院に担ぎ込まれ、緊急手術を行うことになったのですが、原因となる菌を特定してみると、そのほとんどが歯周病菌だったのです。大豆ほどの大きさの歯周病菌のかたまりが心臓の弁にくっついているのですが、弁が開閉するたびに危なっかしく揺れ動く映像を見せられて、ぞっとしました。
「その菌がポンッと脳にでも飛んでしまったら命の保証はありません」と、心臓外科医から説明を受け、急きょ手術となったのです。幸い処置が早く、父も今は元気になりましたが、歯周病菌が本当に生死にかかわる菌だということを身を持って知ったと同時に、より一層、歯周病治療に本腰になったのは言うまでもありません。
環境へのひと工夫で結果が変わった!
近頃では、住空間における電磁波の人体への影響が問われています。歯科医院もたくさんの機械を導入していますから、何となく気になっていたところ、数年前、友人の医師から、「悪い電磁波をいい電磁波に変換する機械がある」と教えられました。
生体エネルギー技術といって、もとは農業の土壌改良に使われ、現在では歯科医療にも一部使われている技術を使った「しらべ」をクリニックに入れたところ、待合室の雰囲気が変わり、待ち時間が長くなっても患者さんがイライラせず、苦情も一切なくなったと言うのです。生体エネルギーとは耳慣れない言葉でしたが、信頼する仲間からいいと言われたら、まずは取り入れてみて、結果を出せば継続して使うのが私のやり方です。早速一台購入し、設置してみました。
すると、本当にクリニックにこられる患者さんの顔付きが一変したのです。空間にストレスがないせいか、雰囲気も穏やかで苦情を言う人が誰もいません。スタッフもみんな驚いていましたね。一度だけ、ささいなことで怒り出した患者さんがいたのですが、その患者さんが帰って「しらべ」をふと見ると、スイッチがオフになっていたのです。この件で余計に信頼性は高まりました。
もちろん、院長である私がストレスを抱えたり、怒ったりすれば、機械に関係なく、ピリピリした悪い波長が空気を伝ってスタッフに伝染し、患者さんに伝染する悪循環が起こってしまいます。つねに「自分が心地いい空間の発信源である」という意識は忘れたくありませんが、新しいものに手を出したくない医者もたくさんいる中で、実際によい結果を出すものであれば導入することは、患者さんのためにも正しい選択ではないかと思っています。
築30年の中古ビルが常時満室!
実は、私は父の事業を継承し、ビルを何棟か所有してテナント業もしているのですが、その後、ある中古物件のリフォームに住宅用の生体エネルギー資材を使ったところ、信じられない現象が起こりました。築30年のビルの内装をした際、塗料に生体エネルギー資材を混ぜ、壁や天井を塗っただけなのに、借主が次々にあらわれ、あっという間に満室になったのです。
沖縄県以外の人はご存じないと思いますが、一番の繁華街である国際通りですら、普通のビルは埋まったとしても1階だけ。2階以上のフロアがすべて埋まることはまずありません。ところが、裏通りにある私のビルは、一室の空きもないのです。この結果に驚き、ほかのビルも内装が必要なときは生体エネルギーを使うことにしました。すると、そこでもまたびっくり、空き室がなくなったのです。
もう何十年も塗装をお願いしている職人さんに聞いてみると、「最初は、なぜこんな液体を混ぜるのだろう?」と思ったそうです。しかし、実際に混ぜて塗ってみると、「どういうわけか塗料がサラサラになって塗りやすく、特有の嫌なにおいがしなかった」そうです。別の何社かの業者さんも、口を揃えて「においがしない」と言っていました。
だからといって、塗料が薄くてはげやすいわけでもなく、借家人さんたちからは、「壁や天井に汚れがつきにくい。飲食業なのでとても助かっている」と、好評をいただいています。
あくまで個人の意見ですが、塗料に含まれる物質の何かが化学的に変化したのではないか?というのが実感であり、ウソ偽らざる気持ちです。
医者として、人間として、何よりもうれしいのは、人から喜ばれること。これからも最高のスタッフとともに広い視点で環境の改善を図っていきます。